舞事と働事
能では一曲のクライマックスでの表現として、謡が中心となった「クセ」などでの舞や、囃子のみで舞われる「舞事」が演じられます。
今回はその舞事と、働事について。これらは、それぞれ太鼓の入った「太鼓物」や、太鼓の無い「大小物」などに分類されます。
●呂中干(りょちゅうかん)の舞
定型の譜(呂中干の譜)を繰り返しながら、途中で段落や変化をつけた曲。いろいろな役柄が舞います。中テンポの「中之舞」や、ゆっくりとした「序之舞」、急テンポの「急之舞」などがあります。
●楽(がく)
中国を舞台とした曲で、神仙役の者が舞います。楽人役のシテが舞うこともあります。
●神楽(かぐら)
脇能(シテが神仏の役を演じる曲)で舞われます。神がかりした女性役の舞です。太鼓物。
舞ほど長くないですが、舞台を一巡する所作でシテの品位や勢威、内面心理を表現する囃子事もあり、それは「働事」と呼ばれています。
●舞働(まいはたらき)
竜神などが勢威を示すための曲です。太鼓物。
●翔(かけり)
武人(修羅)や狂女が演じる曲です。大小物。