どんぶりもの 4

親子どんぶりは、ご飯の台に、鶏肉、鶏卵という主材料、醤油、みりん等の調味料、その他香辛料をうまく調和させた料理で、親子という命名にも非凡なセンスが感じられます。


主材料の鶏肉や鶏卵にあまりこりすぎると、「名古屋コーチン」と称する鶏肉や、高付加価値卵使用の親子どんぶりを目の玉の飛び出すような値段で食べさせられることにもなりかねません。


鶏卵や鶏肉については不正確な情報が乱れ飛んでいますから、親子どんぶりファンは用心が大切です。


天どんにもいろいろなスタイルがありますが、天ぷらそのもののよしあしこれには揚げ油の質が大きく影響しますタレに使用される醤油、みりん等の調味料のよしあしが、全体の味に影響することは、想像以上のものがあります。


これは親子どんぶりでも同じことです。


この点で、どんぶりファンのひいき目からすれば、天ぷら屋の料理の腕は天どんに表われるといっても差し支えないのではないでしょうか。

どんぶりもの 3


どんぶりものは、ピンからキリまであるというものの、トンカツをご飯の上にのせてタレ(ソースも含め)をかけるという発想は、あるいは親子どんぶりからきたのかもしれませんが、カツどんぶりという新しいレパートリーを日本人、特に庶民の食生活の中に加えてくれたことを、考案者に対して感謝したいものです。


家庭では、前日の残り物の利用法としては第一級の料理になります。


カツどんぶりが示すように、日本人の食生活の中でどんぶりものの持つ比重は決して軽くはありません。


代表的などんぶりものといえば、カツどんぶりのほかに親子どんぶり、天どん、うなぎどんぶり等が数えられますが、いずれも、高級料理扱いはされないのに、不思議と、食通の問にもファンの多い料理です。

裏も表も占いで見極めよう

占いで、「あなたはこのような星を持っている」ということがよく言われます。

「その星を持っていると、こうなる傾向が強い」ということも、たしかにあるでしょう。

ですが、この星を持っている=「絶対にこうなる」と簡単に言い切れることではありません。

Aさんの場合でも、ここで出てくる「金」のエネルギーは「お金」のことだけを表しているわけではありません。

仮にお金について言うとしても、「金が弱い=金運がない」と言えるほど簡単なものではないのです。

たしかに、もともと「金」の要素が強い人は「お金」に縁がある人生になるかもしれませんが、どのような縁なのか、どのような経緯でそうなるのか、一言でお金持ちと言ってもいろいろな表れ方があります。

お金のエネルギーが極端に強ければ、一生お金にとらわれて、そこに執着してしまう人生かもしれません。

どれほどあっても満足を感じられず、お金のために生きてしまうかもしれません。

ひとつの状況には裏も表もあり、極端に偏れば、プラスのことがマイナスにひっくり返ります。

長所も、行き過ぎれば短所になるようなものです。

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どんぶりもの 2


ジェシカ・クーパー博士という人類学者の編集した『人類学者のクッキング・ブック』という本の中では、フランスの干鱈料理、ギリシャのミルク・パイ、ガーナのピーナッツ・シチュー、スリランカのミルク・ライス、ポナペのロースト.ドッグ等と並んで[日本のカツどん」が紹介されています。


つまり、カツどんぶりは、人類学的に見て日本を代表する料理になっているわけです。


この項の紹介者は国立民族学博物館の石毛直道教授です。


ヨーロッパ風のポーク・カツでは、パン粉に肉をしっかりなじませておいてから、バター等の油で片面ずつ焼くという方法をとるのが普通ですが、日本に入ってトンカヅと呼ばれるようになったものは、天ぷら風にたっぷりの油で揚げます。


衣のつけ方も、肉の切り身に小麦粉をまぶし、溶き卵を通してからパン粉をつけるという本格的な方法から、小麦粉の濃い溶液に浸してからバン粉をつけるという簡易でしかも節約的な方法が実用化されました。


この方法は手間がかからず、しかも衣が厚くなり、外形が大きくなるので、肉の厚さが二~三ミリにすぎなくても、見かけは立派なカツになります。


こういうカツには一種の郷愁を感じさせるものがあります。


もっとも、あまり度がすぎては客をだますことにもなりますが・・・。

どんぶりもの 1


昔の、朝のNHKテレビ・ドラマ『心はいつもラムネ色』には、近代漫才の父と言われた秋田実をモデルにした主人公が活躍しますが、副主人公のおかつという女性も、貧しさにめげず世の荒波と戦うけなげな姿で視聴者の人気を集めていたそうです。


この、おかつさんが最もおいしいと思っているご馳走がカツどんぶりです。


フランス・レストランでカツどんぶりを注文して同席の人たちをあわてさせたりします。


このドラマに表わされているように、貧しい生活の中では食べたことがなかったご馳走、しかし、高級レストランでは客に出すことのない料理。


こういう規定の中に、カツどんぶりを含むどんぶりものの位置づけがあるようです。


しかし、現在では状況が少し変わってきているようです。


つまり、貧しさ豊かさにはあまり関係がなくなりました。


これは、国民全体が中流意識を持っているという生活状態の反映の一つかもしれません。


というものの、高級と称する料亭やレストランで、どんぶりものをメニューに載せないことには変わりがありません。

ヨークシャー・プディング 3


肉の味と匂いをしみこませたプディングが作られたのはヨークシャー地方の農民のつつましい食生活がもとになっています。


つまり、こ・ついう肉料理まがいのプディングを、ロースト・ビーフの前に食べることによって、肉の消費を節約するという目的もあったのです。


歴史的にはこういう由来があるのですが、今はロースト・ビーフと一緒に食べるのが普通です。


しかも、ロンドンのシンプソンのような高級レストランのロースト・ビーフのように、ホース・ラディッシュ(わさび大根)とともに欠かせないものになっているのは考えてみれば面白い組み合わせです。


こういう食べ方をするのですから、ヨークシャー・プディングには砂糖を加えないことは当然ですし、また、肉汁がしみこむことによって適当に軟らかくなるので、べーキング・パウダーなどの膨張剤は使いません。


膨張剤でふくれた組織に肉汁がしみこむと軟らかくなりすぎて、崩れてしまう危険性があるからです。


イギリスの料理といえば、ビフテキとロースト・ビーフしか認めない人が多いようですが、各種のプディング類とか、ステーキ・アンド・キドニー・パイのようなパイ類の中には、イギリスでなくては食べられないような「味覚」があることを知っていただきたいものです。

ヨークシャー・プディング 2


このヨークシャーの匂いの立ちこめる村でヨークシャー・プディングを味わうことができたのほ忘れられない思い出です。


ヨークシャー・プディングは、プディングといっても、卵と牛乳と砂糖で作る「プリン」、すなわちカスタード・プディングとはまったく違います。


小麦粉と泡立てた卵を主材料にするバッター・プディングの一種ですが、焼く時に牛肉の肉汁をしみこませるように焼くという点で、まったく特別な料理となります。


どのようにするかといえば、オーブンの中でプディングを焼く時に、その上から肉汁がしたたり落ちるように、上の棚に肉の塊をのせて、同時に焼くという方法をとります。


肉汁を無駄にしない組み合わせです。

ヨークシャー・プディング 1


イギリスの北東部にヨークシャーという地方があります。


この地名を聞いて豚の一品種を連想する人もいれば、ブロンテ三人姉妹を頭に浮かべる人もいるでしょう。


料理に興味のある人の中には、ヨークシャー・プディングという名をどこかで聞いたおぼえかある人もいるかもしれません。


西隣のランカシャー州から入っていくと、エミリ・ブロンテの『嵐が丘』の中で描写されているような荒涼たるピースの丘が続き、坂の多いハワースの村に着きます。


ここがエミリ、シャーロット、アンの三人姉妹が生まれ育ち生活した土地です。

中部日本以東に多く見られた

鎭絵ないし漆喰彫刻は中部日本以東に多く見られ、少なくとも関西にはそのような伝統はない。


関西地区では、例えば土蔵扉の内側にはせいぜい家紋を浮き出させる程度で、ここに豪華な竜の彫刻などを付けた例はない。


ところが江戸末の土蔵の多く残る高山(岐阜)や、明治26年の大火後の建築ではあるが江戸期の町並を踏襲したといわれる前引の川越(埼玉)の土蔵造等では、関西とは比べものにならない派手な装いを凝らしています。


このような東日本と西日本の相違はやはり左官的風土の相違に基づくものでしょう。

才幹の持主

長八は左官職を選んだが故に高名を得たのではなく、他のどのような道を歩んでも他に擢んでる才幹の持主であったと思われる。


長八の技は、彼の幾人かの高弟によりひき継がれ、静岡地方を中心に多くの作品がその後も作られています。


新しいところでは、長八の孫弟子に当る森田鶴堂(1857~1934)による安立寺(静岡)本堂小壁の鋸絵でしょう。


また長八と一応無関係と考えられる松浦伊吉(1844~1907)も3ケ月町大福寺(静岡)に漆喰による竜虎の欄問彫刻を遺しています。